油絵が味わい深い、なつかしい絵本

しあわせを運ぶ牛  バルボザ レッサ (著)

ひさしぶりに絵本を読んでみました。

絵本というものは、なかなか侮れません。

絵本とはいえ、小さなお子様には、敷居がすこし高い本のように思います。

早くても、小学校高学年くらいから、ある程度、理解ができるのではないでしょうか。

しあわせを運ぶ牛は、カウボーイがでてくる、ブラジルの開拓時代の話です。

この絵本の概要は、リオグランデの大平原を舞台として、

つかまえた者にしあわせを運んでくれる金の角をもつ牛を取り巻く、

お金持ちのさびしい老人、正直者で力強いカウボーイ、老人の甥っ子、

姪っ子などのお話です。

金の角をもつ牛は、大勢のカウボーイたちから追われても、

魔法のように逃げてしまい、誰も捕えることができません。

お金はあるけど、さびしい心の老人は、

しあわせを運ぶ牛を手に入れることができるのでしょうか?

哀愁のただよう、西部劇を観ているような気分になれる絵本です。

油絵でかかれており、味わい深い作品です。

対象年齢は、小学校高学年以上。

中高年以上の男性の方がおもしろいと感じるかもしれません。

▼▼▼ここより下はネタばれ?▼▼▼

お金持ちの老人は、金の角を持つ牛がいる土地を買うという大胆な行動で、

しあわせを運ぶ牛を自分のものにしました。

この行動には、力ではなく、知恵を働かせることで、

目標を達成することができるという教えがあります。

しあわせを運ぶ牛を手に入れた老人は、屈強で正直者のカウボーイに、

牛の面倒をさせることで、平穏な日々を暮らしていましたが、

お金目当ての親戚のせいで、その暮らしに終止符を打つことになってしまいます。

さびしい老人をこんな目にあわせるとは。

いつの時代でもこのようなことは、あったのでしょう。悲しい。

しかし、最後には、心やさしい一人の姪っ子と正直者のカウボーイにみとられて、

老人が息をひきとります。

最期がハッピーエンドだったので、ほっと胸をなでおろすことができました。

絵が独特で、興味深い作品でした。